依存症① 良い依存と悪い依存
暖かかったり寒かったり、巷ではインフルエンザも流行っているようです。
なかなかにハードな季節ですが、元気に過ごしていますか

ここのところ心理学的な記事を書いていなかった(けっこう大変だから
)のですが、ぼちぼち書いていくことにします。

以前、相談室に現れる依存症の方は、アルコールやギャンブル依存の方が多かったように思いますが、最近では依存症の方の依存先も多様になり、特に人間関係への依存の方の来室が増えました。
もちろん、昔からいたのでしょうが、元々人間関係の依存は「依存症」として認知できにくかったと言う経緯があったので闇に葬られていたのかもしれません。
しかしながら、アルコールやギャンブルなんかの有名どころも、ほとんど人間関係の依存の問題が起因しているってご存知でした?
さて、今回から何回かに分けて依存症のお話をしますね。
依存というと=悪
という感じがしますが必ずしもそうではありません。

人間は、必ず何かに依存して生きています。
それが、安心を得る方法なので、不安なときは人に頼ったり、物を得たりして安心を獲得しています。
それは悪いことではないですよね。
でもされが自分の人生をややこしくしたり、人に多大な迷惑をかけたりするのであれば病気といえます。
つまり、依存は「良性」と「悪性」があるのです。
良性依存は成長とともに自立へとつながりますが、悪性依存は依存症へとつながります。
「良性の依存」は、主体性のある個人として相手と程よい距離感があり、持ちつ持たれつ、支えあい、癒しあう関係性。
それは、だいたい幼少期に保護者からしっかりと愛された記憶が安心感となり、主体性が育つことで生まれます。
それはその後の対人関係の原点です。
もちろん、現代社会のストレスというのも大きな悪性依存の原因ですが、幼少期の安心感は、このストレス社会を生き抜く鍵となるのは事実です。
一方、「悪性の依存」は、自分が安心や満足感を得られず寂しいために、常に相手を支配したり束縛したり、しがみつくことです。
もちろん相手はうまくコントロールされてはくれませんから、身近な何かに依存して安心を得ようとします。それがエスカレートして依存症になります。
幼少期に保護者からしっかりと愛された記憶がうすく安心感がない、よって主体性が育ちにくくなります。これが悪性依存の根本原因です。
依存症の始まりは寂しさです。
暗い井戸の底に吸い込まれるような寂しさを埋めるために、人間関係や物で安心しようとします。でも、そんなもので本当の安心は得られないので更なる依存にエスカレートしていきます。
依存症が怖いのは、本人だけでなく、その子供たちの一生を大変なものにしてしまう可能性があるということです。
アダルトチルドレンは、安全な場所として機能しない家庭で育ったために大人になってもあらゆる人間関係の問題や生きづらさを抱えた人たちのことです。
そしてアダルトチルドレンがさらに悪い依存にはまり、次世代のアダルトチルドレンを作っていくということはよくあることです。
ですから、依存症はこのターンで断ち切らないといけませんよね。
長くなりそうなので、今回はこれにておしまい。
次回も依存症とはなんぞや?の説明をします。
世田谷公園をお散歩したら、機関車がいました

では、またね

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コメント
良い依存があるんですね。勉強になりました。
次回もたのしみにしてます
投稿: 裕美子 | 2014.02.04 18:46
ともび先生~
わかりやすい説明ありがとうございます。
投稿: まいたん | 2014.02.05 13:51
よい依存をしている人はむしろ依存症にならないんですね。
なるほど。
投稿: kyon | 2014.02.08 18:55
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